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★高木教授らが遊泳中のスイマーにかかる抵抗を推定する方法を開発


 
国立大学法人筑波大学体育系の高木英樹教授、成田健造氏(大学院生)、国立大学法人東京工業大学工学院の中島求教授らの研究グループは、筑波大学の実験用回流水槽を用いて、クロール、背泳ぎなど、泳法を限定することなく、任意の速度で泳いでいるスイマーに作用する抵抗力を精度良く推定する方法を、世界で初めて開発することに成功しました。
これまでは、体を一直線に伸ばした姿勢時の静的抵抗や、上肢だけでクロールを行うプル泳時の動的抵抗を測定する方法は存在しましたが、泳法や泳速に制限を加えることなく、実際に泳いでいるスイマーの抵抗(自己推進時抵抗)を測定する方法は確立されていませんでした。
そこで、本研究グループが蓄積してきた競泳に関する流体力学的知見を活かし、従来とは全く異なる方法を採用することで、自己推進時抵抗の推定を可能としました。その結果、クロールで泳ぐスイマーに働く抵抗力は、これまで泳速の2乗に比例すると考えられていましたが、実は約3乗に比例して増加することが判明しました。
今後、本測定法を用いて,様々なレベルのスイマーの抵抗を測定することで、泳技術の優劣を客観的に評価することが可能となり、今後の泳パフォーマンス向上に大いに貢献することが期待されます。
なお、本研究成果は、Journal of Biomechanicsにおいて早期公開中です。


【参考】筑波大学プレスリリース
遊泳中のスイマーにかかる抵抗を推定する方法を開発 ―スイマーの抵抗は泳速の3乗に比例する―
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