★第69回ARIHHPセミナー開催
第69回ARIHHPセミナーを下記の日程で開催します。
日時: 2023年1月25日(水)17:00～19:00
場所: 筑波大学5C棟302会議室
世話⼈: 征矢英昭教授、岡本正洋助教
講演者: 竹内倫徳博士(デンマーク・オーフス大学 生命医学部 准教授)
講演タイトル: 青斑核から海馬へのドーパミンシグナル依存的な新奇な体験による記憶増強
講演概要: 海馬に無意識に形成された、ささいな日常の記憶の多くは1日で忘れられますが、直前や直後に新奇な体験をともなうと忘れにくくなることが知られています。私達は、新奇な体験により青斑核から海馬にドーパミンが供給されることで、通常忘れさられる日常の記憶から長期記憶が形成されることを発見しました(Takeuchi et al., Nature, 2016)。青斑核から海馬へのドーパミンの供給を高い時間的・空間的分解能で検出するために、ドーパミンへの高い特異性をもつ新規赤色蛍光ドーパミンバイオセンサーの開発を行いました(Nakamoto et al., Molecular Brain, 2021)。さらに、新奇な体験による長期記憶の形成の分子基盤を明らかにするため、新奇な体験によって海馬の神経細胞内で新たに誘導される鍵タンパク質因子の候補の探索を行いました。その結果、AMPA型グルタミン酸受容体の輸送を制御するAGAP3を同定しました。今後、AGAP3が新奇な体験による長期記憶の形成にどのような役割を担っているのかを、独自に開発している高い時間的・空間的分解能を有する機能阻害法と行動テストを組み合わせる事で検証する事を予定しています。
参加費:無料
*学外の方は事前の申込みが必要です。こちらからご連絡下さい。
