ARIHHP設置10周年記念式典 開催報告
2026年2月20日(金)、筑波大学総合研究棟D116公開講義室において、ヒューマン・ハイ・パフォーマンス先端研究センター(ARIHHP)設置10周年記念式典を開催しました。本式典には、文部科学省をはじめ学内外の多くの関係者が出席し、ARIHHP がこれまで築いてきた研究成果と今後の展望を共有しました。
開式の辞
開式の辞では、藤井範久 体育系長が「世界トップレベルの研究を目指す体育系としては、アジア、さらには世界の共同利用・共同研究拠点を視野に入れつつ、体育系で培われた多様な研究力を結びつけ、分野や立場を超えた研究推進、連携を牽引する中核的役割が期待されております。今後も、体育系とARIHHPが一体となり、体育・スポーツ・健康分野の最先端の研究推進を推進してまいりますので、今後とも皆様の温かいご支援とご協力をお願いいたします。」と述べました。
学長式辞
続いて、主催者を代表して永田恭介 学長が、以下のように述べました。
「ARIHHP設立時の基盤とした「心・技・体」の関係性は大変面白い研究テーマであり、人にしかできないコグニッション(内在的に発生する認知能力)という「AIにはできないこと」であると思っています。ARIHHPでは、素晴らしい業績もたくさん上がっていますし、多くの研究が展開されています。認知に関しては、ネイチャー、姉妹誌等、多くの媒体に研究成果が出てると思います。それを、実地のアスリートや、普通の人に適用するという事は非常に難しく、その部分は、これから時間をかけて行われていくと考えます。このようなチャレンジは、私達だけでは、多分十分なことができないので、今日、ご来席いただいてる皆様の、これからのご指導、ご鞭撻、新なるご協力をこれからもどうぞよろしくお願いいたします。」
(藤井範久 体育系長)
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(永田学長)
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来賓祝辞
来賓として、文部科学省研究振興局大学研究基盤整備課の俵幸嗣 課長より祝辞が述べられ、スポーツ科学の分野では初めてとなる共同利用・共同研究拠点としてのARIHHPの取り組みを高く評価されました。
(文部科学省研究振興局大学研究基盤整備課 俵幸嗣 課長)
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筑波大学体育系ARIHHPの軌跡とVision2035
次に、ARIHHP「体」研究部門長である、体育系(前系長)西保 岳教授およびARIHHP 髙橋 英幸センター長がそれぞれ、これまでのARIHHPの軌跡および次の10年(Vision 2035)に向けた展望について述べました。
西保教授は、2015年のARIHHP設立に至るまで、多くの申請・挑戦と不採択を経験しながらも粘り強く進めてきた歴史を振り返り、特に2008~2009年頃は、連日の会議・作業で非常に厳しい時期を過ごしたことや、グローバルCOE(2006~2009)の不採択後も内容を活かし、特別経費プロジェクト等へ展開して採択を実現した過程を紹介しました。また、2014年頃から「ヒューマン・ハイパフォーマンス」という概念を本格的に導入・発展させた経緯や、2022年の共同利用・共同研究拠点の認定に至るまで、3度の申請を経てようやく採択された歴史を共有しました。最後に、ARIHHPの発展を次世代に託すメッセージで締めくくりました。
髙橋センター長は、これまでのARIHHPの軌跡として、教員数・論文数・公募研究数の増加やスポーツ科学研究分野でトップレベルの英ラフバラ―大学との比較を通して、これまでのARIHHPの成果に触れたうえで、2024年度に「戦略推進部門」「スポーツ計算科学部門」を新設し、情報処理・計算科学分野との連携強化や、114の海外機関と共同研究を進めてる現状を説明しました。
また、ARIHHPの次の10年に向けた展望として、「ARIHHP Vision 2035」を提示し、目標は、健康スポーツ科学分野における国際的研究拠点の確立とヒューマンハイパフォーマンス(身体能力最適化)を核とした新学問領域の創生であり、ミッションは、HHPを導く最先端研究の推進、社会を変革する技術革新、次世代人材の育成の3本柱であることを述べました。また、重点戦略として、HHP学の創生と研究フロンティア開拓、国際研究ネットワークの強化とトップレベル研究の推進及び持続可能な研究基盤・人材育成システムの構築を示し、今後は国内外の研究者と連携し、具体的な計画実行へ移していく姿勢を示しました。
(体育系 西保岳 教授)
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(ARIHHP 髙橋 英幸 センター長)
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10周年記念講演 ~連携強化によるヒューマン・ハイ・パフォーマンスのさらなる発展を目指して~
続いて、独立行政法人日本スポーツ振興センター 理事であり、ハイパフォーマンススポーツセンター センター長である久木留 毅様、公益財団法人明治安田厚生事業団 体力医学研究所 副所長である甲斐 裕子様およびシステム情報系 鈴木 健嗣系長より、それぞれ講演いただきました。
閉式の辞
閉式に当たり、遠藤靖典 副学長が「国立大学を取り巻く予算環境、とりわけ研究連関予算を巡る状況は一段と厳しさを増しており、物価高騰や人件費の増加なども相まって、今後はこれまで以上に厳しい財政運営が求められる局面の中、外部資金獲得や拠点機能強化など、ARIHHPの努力と創意工夫は本学の誇りであり、今後の大学の研究戦略を牽引する重要な柱となることを大いに期待しております。」と述べ、今後の発展にエールを送り記念式典を締めくくりました。
(ハイパフォーマンススポーツセンター 久木留 毅 センター長)
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(公財・明治安田厚生事業団 体力医学研究所 甲斐 裕子 副所長)
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(システム情報系 鈴木 健嗣 系長)
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(遠藤 靖典 副学長)
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