★西保教授、藤井助教、片桐陽 (大学院生) らによる論文が国際誌に掲載されました
片桐 陽 (大学院生、筆頭著者) ARIHHPの西保 岳教授・藤井 直人助教 (専門領域: 運動生理学、環境生理学)らによる論文が国際誌「American Journal of Physiology-Regulatory, Integrative and Comparative Physiology」に掲載されました。
暑熱下運動時のヒトにおいて、ある深部体温に達すると過換気 (換気亢進) が生じ、深部体温上昇に伴って換気量が直線的に増加します。この高体温誘発性換気亢進反応は暑熱下における運動パフォーマンス低下や熱中症発症の潜在的な要因である可能性が提唱されています。本研究では、血液pH上昇 (アルカローシス) をもたらす炭酸水素ナトリウムの摂取によって換気亢進の深部体温閾値や直線の傾き (感受性) は変化しませんが、同一体温レベルの換気量が減少することを観察しました。本研究の成果は、高体温誘発性換気亢進反応さらには熱中症リスクを軽減する具体的方策の確立に寄与することが期待されます。
【題 名】 Sodium bicarbonate reduces ventilation without altering core temperature threshold or sensitivity of hyperthermia-
induced hyperventilation in exercising humans
【著者名】 Akira Katagiri, Naoto Fujii, Kohei Dobashi, Yin-Feng Lai, Bun Tsuji, Takeshi Nishiyasu
【掲載誌】 American Journal of Physiology-Regulatory, Integrative and Comparative Physiology
【掲載日】 2023年6月15日
【DOI】 10.1152/ajpregu.00282.2022
American Journal of Physiology-Regulatory, Integrative and Comparative Physiology
