★佐渡助教、富永院生らによる論文が掲載されました。
ARIHHP佐渡助教、富永院生らの研究内容がJournal of Biomechanics に掲載されました。
過度な腰椎の前弯(腰を反った姿勢)は腰椎分離症などの傷害と関連していると考えられています。立位などの静的条件においては腰椎の前弯は骨盤の前傾と密接に関連しています。しかし、腰椎に大きな負荷が加わる走動作において、これらの姿勢指標が走速度に対してどのように応答するかは不明でした。
本研究では、低速~高速の走動作において腰椎と骨盤の姿勢がどのように変化するかを調べました。高い速度になるほど腰椎の前弯は強くなりましたが、骨盤の前傾姿勢には走速度の影響がみられませんでした。この結果は、高速の走動作では腰椎への力学的負荷が大きくなりやすい姿勢になっている可能性を示唆しています。また、腰椎の前弯が骨盤の前傾と異なる応答を示したことから、走動作中の姿勢評価において腰椎の弯曲を直接計測することの重要性が示されました。
【著者】Tominaga,T., Tasaki, Y., Sado N.*
【題名】Speed-dependent increase in lumbar lordosis is independent of anterior pelvic tilt and lumbo-pelvic extension during treadmill running
【掲載誌】Journal of Biomechanics
【公開日】2025年4月22日
【DOI】10.1016/j.jbiomech.2025.112715