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【プレスリリース】ランナーの下肢の外形と中身からひもとくヒトのランニング適性、佐渡助教、枝川院生らの下肢形態の解析

ARIHHP佐渡助教、枝川院生らの研究内容が Journal of Biomechanics に掲載されました。

持久力ランナーは、脂肪をそぎ落とすことで力学的に有利な「動かしやすい」脚形態を持つと考えられてきましたが、その質量分布と慣性特性(回転の動かしにくさ)が、質量の減少に伴って線形に減少しているのか、またその個人差の要因は何か、明らかになっていませんでした。
本研究で行ったランナーと一般成人の下肢の比較から、ランナーの脚は軽いものの、その質量の小ささほどには慣性モーメント(回転のしにくさ)は減少しないことが明らかになりました。さらに、慣性モーメントの個人差に寄与する要因は群間で異なり、一般人は大腿部(近位)の質量が、ランナーは下腿部(遠位)の筋量が最も関連していました。

これら知見は、ヒトが近位の脂肪量によらず慣性特性を維持する可塑性を持つこと、また熟練ランナーは遠位の不要な筋肥大を避けることが振りやすさの維持に重要であることを示唆しています。

【題 名】 Proximal-specific reduced mass of lower limbs in male endurance runners does not result in improved mechanical ease of leg swing in proportion to reduced mass
(持久力男性ランナーにおける近位に特異的な下肢質量の減少は、質量の減少に見合った脚の機械的な振りやすさの向上をもたらさない)
【著者名】 T. Edagawa, T. Fujimori, S. Hashimoto, Y. Okamoto, T. Nakajima, and N. Sado
【掲載誌】 Journal of Biomechanics
【掲載日】 TBD
【DOI】 https://doi.org/10.1016/j.jbiomech.2025.113012https://www.tsukuba.ac.jp/en/research-news/20251017140000.html

 

Journal of Biomechanics

https://www.tsukuba.ac.jp/journal/medicine-health/20251030140000.html

 

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